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第78話「春の嵐」

かえで歯科クリニック (2015年1月5日 9:56)

イゼルローン要塞のヤンのもとにビュッテンフェルトからの降伏勧告が届くが、不正規隊のメンバーは動じることなく、圧倒的な不利な戦いを前に緊張感を感じさせない。些細な失言からカリンと口論してしまったユリアンは、そんな彼らと比べて自らの未熟さに耐えかねていた。ヤンはユリアンを気遣い、酒を飲みながら夜通し語り合うのだった。翌日、ヤンはメルカッツからの各個撃破の提案を踏まえ、ビッテンフェルトへの回答に一計を案じた。

 

レオポルド・シューマッハ     レオポルド・シューマッハ.jpg

声・・・中田譲治(ケロロ軍曹のギロロ伍長、ONE PIECEのホーディー・ジョーンズなど)

フレーゲル男爵の参謀。階級は大佐。有能で冷静、ビジネスマンを思わせる顔立ち。平民出身で30代の大佐、しかも前線であげた武勲ではなく、後方勤務中心にもかかわらず昇進した(それだけの能力を持った人物であった)ことは、旧帝国体制下ではきわめて稀有な例であり、その経歴を知ったラインハルトは、彼が自陣営にいないことを惜しんでいた。
リップシュタット戦役において、フレーゲル男爵に有益な助言を与え、門閥貴族連合軍の敗北が決定的になると男爵に落ち延びて亡命することを勧める。狂乱状態で滅びの美学を唱える男爵に聞き入れられず、道連れを拒否して男爵に殺されそうになるが、すでに男爵を見限っていた兵士達が男爵を射殺したため命拾いする。恩人である部下たちを見捨てることはできず、共にフェザーンに亡命し、乗艦ヴィルヘルミナを売却した代金を元手に、部下達と一緒にアッシニボイヤ渓谷で開拓事業を始める。しかし、その有能さに目を付けたフェザーン政府のケッセルリンクから農場経営への圧力をほのめかされ、皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐の実行犯として活動せざるを得なくなる。皇帝の救出に陶酔するランズベルク伯と違い、シューマッハは自分達の行為に一片の価値も見出してはいなかったが、ラインハルトに一泡噴かせるのも面白いとも思っていた。
銀河帝国正統政府では准将として提督の称号を与えられるが、同盟降伏後に行方をくらます。後にルビンスキーの火祭りで負傷して帝国軍憲兵隊に拘束され、ランズベルク伯が持っていたエルウィン・ヨーゼフ2世とされる遺体が別人であること、地球教が最後のテロを起こそうとしている情報を提供する。釈放後、アッシニボイヤ渓谷に戻るが、すでにかつての部下達は四散しており、再び開拓に従事したいという希望は実現しなかった。その後、シュトライトの推薦で銀河帝国軍の准将となるが、宇宙海賊との戦闘中行方不明となった。 極めて有能で視野の広い人物だが、不幸にもその才能を活かす場を与えられなかった。