第51話「バーミリオンの死闘(前編)」
かえで歯科クリニック (2014年6月30日 22:32)
ライハルトとヤン、両者の衝突が確実となった。決選を前にヤンはフレデリカに求婚する。11年前エル・ファシルで出会って以来彼を想い続けていたフレデリカは即座に承知する。フレデリカに憧れていたユリアンは、苦い酒を飲みつつ祝福するのであった。そして、遂にバーミリオン星域において両雄の決戦が開始された。後の歴史家から「死闘」と称されるこの決戦は、双方による艦砲射撃の応酬という極めて非凡な形で始まったのであった。
http://www.youtube.com/watch?v=IguGhMIOZdk&index=21&list=PLOapjX7wmRSyflg92IrusyMNAGTAql2UI
ヘルムート・レンネンカンプ
声・・・渡部猛(北斗の拳の牙大王、美味しんぼの京極万太郎など)
先述の通り忠誠心が篤く、部下にも公明正大な人物だが、一方で情を矯める度量に欠けるところがあった。ラグナロック作戦に於いてはロイエンタールの部下としてイゼルローン攻略部隊に参加する。イゼルローンへの出撃を強く要請するが、ロイエンタールは力づくでの攻略は不可能であるとして却下し続けた事で不満を抱いていた。そして出撃するが、アッテンボローの輸送艦を囮にした戦術に敗退、同盟領侵攻後もヤンの一度敗退した心理を利用され2度目の敗退を喫する。ロイエンタール等の分析によると、この2度の敗退による屈辱感が後の高等弁務官職における不正行為に繋がったとされている。
レンネンカンプにとってヤンは生き方や価値観が対極の人間であり、理解できなかった。当然、ヤンを偉大な敵将として敬意ある態度で接することもしなかった。退役後のヤンが元軍人らしい謹厳な生活を送っていれば、自身のヤンに対する敗北の屈辱は、やがてヤンに対する尊敬として昇華したかもしれないが、同盟敗北の責任を取らず安穏と新婚生活を送るヤンの態度は、レンネンカンプにとって不愉快極まるものであり、同盟軍最高の知将としてのヤンの名誉を貶めたいとの欲求まで芽生えて来た。やがてレンネンカンプは、ヤンの安穏とした態度を、帝国への叛逆を企てているがための擬態だと判断した。結果、不純な動機からヤンの陰謀を密告した者たちの言葉を信じ、またオーベルシュタインの策に乗せられ、ヤンを拘束しようとし、不名誉な最期を迎える事となった。