第46話「ヤン提督の箱舟隊」
かえで歯科クリニック (2014年5月26日 19:43)
ビュコックの書簡をに応えて、ヤンはイゼルローン要塞の放棄を決定する。参謀長ムライ以下、部下たちは一様に耳を疑ったが、ヤンはその必然性を説く。これこそが、帝国に対して勝機を得る唯一の方法である、と。アッテンボローの作戦により、ヤン艦隊はイゼルローン要塞からの脱出に成功し、ロイエンタールは要塞に入城する。「お前も国を奪ってみろ」要塞内での横領犯の処刑に立ち会ったロイエンタールは、誰にともなくそう呟いた・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=W0xk5jIgrQs
ムライ
声・・・青野武(ドラゴンボールのピッコロ大魔王、ちびまるこちゃんのさくら友蔵、ONE PIECEのジュラキール・ミホークなど)
- ヤン艦隊参謀長。生真面目な性格でありヤン艦隊内では数少ない常識家であるため、ダスティ・アッテンボローやオリビエ・ポプランからは「歩く小言」と煙たがれている。但し、根っからの石頭ではなく柔軟な発想も持ち合わせているが、アウトロー気質の者が多いヤン艦隊では敢えて常識的な意見を述べる憎まれ役の立場に徹していた。アッテンボローとポプランもその役割を正しく理解しており、本当に嫌っているわけではなかった。
- ヤン自身が参謀タイプの天才的軍人であったため、いわゆる本来の意味の参謀としての活躍は無く、常識論、一般人としての意見を述べてヤンの作戦立案の手助けを主な役目としていた。ただ事務処理や作戦細部の実務面、バーミリオン会戦での緻密な索敵計画立案・実行など、些か特殊なタイプの軍人であるヤンに足りない部分を補うという意味では広い意味での参謀役を果たした。特に司令官の悪影響で軍人として逸脱した言行の多いヤン艦隊のメンバーをまがりなりにも軍隊組織として纏め上げるために、必要不可欠な存在であった。
- ヤンの死後は、幹部クラスで唯一イゼルローン要塞から離脱した。これは、「ムライほどの人物が抜けるなら俺たちも」と、戦意喪失した脱落者達をまとめて離脱させることで軍全体の士気が低下することを防ぐという、補佐役ムライの「最後の任務」であった。また、「疲れもしたし寂しくもなった」とも述べており、その顔に漂う老いと疲れに気づいたユリアンは、もはや制止することはできなかった。
- オスカー・フォン・ロイエンタール叛乱時にはロイエンタールの使者役となり、万が一、ユリアンが「ロイエンタールに味方する」という間違った選択をした時は止めるつもりでいた。その後イゼルローン軍に復帰することなくハイネセンに戻り、オーベルシュタインの草刈りにより収容されたラグプール刑務所の暴動に巻き込まれて負傷するも、一命を取りとめる。
- ヤンとの出会いはエコニアの捕虜収容所の上部機関、タナトス警備管区の参事官として。その時の第一印象として「秩序と規則が服を着て歩いている」と表現しているが、陰謀に巻き込まれたヤンとパトリチェフを事情聴取し、事態を収拾したその手並みはヤンをして見事と言わしめた。最終階級は中将。