第93話「矜持にかけて」

惑星ウルヴァシーでの騒乱、そしてルッツの死の報を受けたロイエンタールは、ラインハルトと自分との間に修復し得ぬ亀裂が入ったことを知った。しかし、彼の矜持はオーベルシュタインやラングの手によって反逆者に仕立て上げられることには耐えられなかった。自ら叛旗を翻すことを決意したロイエンタールの胸に、かけがえのない親友との思い出が去来する。一方、逃避行中のラインハルトもルッツの死を知り、ついに決断を下すのであった・・・。

 

バーナビー・コステア    コステア.jpg

声・・・坂下光一郎

大佐。惑星エコニアにある捕虜収容所の所長。当時59歳。一兵卒からの叩き上げであり、第二次ティアマト会戦ではフレデリック・ジャスパーの艦隊に所属していた。初対面の時ヤンが受けた印象は「ややかたくるしい(原作小説)」と「思ったよりも偉ぶらない(アニメ)」というものだった。長年に渡って公金を横領していたが、ヤンがそれを調査に来たと勘違いして謀殺を画策、ヤンが赴任した夜に捕虜の脱走/立てこもり事件を引き起こすがヤン達によって鎮圧されて、身柄を拘束されている。
しかし事件の調査に来たムライに審問される際には、一転してコステアはヤンが捕虜たちと共謀して暴動を起こしたと主張している。OVA版ではムライは横領の具体的な証拠がなく、状況証拠とヤン達による脅迫による自白だけではコステアを起訴出来ないとヤン達に述べており、コステアの罪が問われない可能性を示していたが、原作、OVA版ともに既にムライがエコニアに来る前にフェザーンの銀行に設けられたコステアによる匿名の口座を調べたことで容疑が固まり、公金横領の罪で逮捕され、収容所の管理責任と合わせて軍法会議にかけられることになった。原作では彼の汚職が暴かれる過程で、同盟軍において一兵卒から大佐にまで昇進して定年退官する者が受け取る退職金の額が、20万ディナールであることが描かれた。