ラインハルトはフェザーンへの遷都を正式に発表する。そんな中仕官を求めてきたトリューニヒトに、彼は皮肉を込めて新領土総督府高等参事官の職を提示するが、トリューニヒトはそれを平然と受け容れた。この人事が銀河帝国の未来に及ぼす影響に、ミッターマイヤーオーベルシュタインは思いを馳せる。一方、爆破テロ事件の犯人を逮捕して功績を立てたラングは、ロイエンタールを追い込むために、ルビンスキーと取引を行っていた。
クリストフ・フォン・ケーフェンフィラー
声・・・矢島正明(リポビタンD、スタジオジブリ作品のナレーションなど)
- 登場時の階級は大佐。軍立エコニア捕虜収容所に収容されている捕虜の1人で捕虜の自治委員会長。男爵家の当主で地方行政官のエリートコースを歩んでいたが25歳に入隊。3年後の28歳に大佐となる。第2次ティアマト会戦ではコーゼル大将の艦隊司令部における情報参謀のひとりであり、会戦直前に歴史を揺るがすような体験をする。この戦いで同盟軍の捕虜になってエコニアに収容され、そのまま43年が経過。半ば収容所の主とみなされて所長たちからも一目置かれている。参事官として赴任して来たヤンに、ジークマイスター提督の亡命とミヒャールゼン提督の暗殺に関する資料要求を示唆するが、これが、赴任前にヤンが調査していたブルース・アッシュビー提督の暗殺疑惑と繋がることになる。
- 同じ捕虜のプレスブルク中尉とその一党によって引き起こされた立てこもり事件の人質になったヤンとパトリチェフを救い、さらにその背後に所長のコステア大佐がいることをヤン達に教えて事件の解決に協力したため、ムライの計らいによって年金付きで釈放されたが、ヤンとパトリチェフとともにハイネセンに向かう途中、惑星マスジットの宇宙港待合室にて急性の心筋梗塞で死去。71歳。彼が遺した資料はB級重要事項に指定され、25年間封印されることとなった。