ラインハルトと諸将は、ヤン一党の討伐のためイゼルローン要塞へと発進した。フェザーンでは帝国軍幹部を狙った爆破テロが起こり、ハイネセンポリスでは精神病院が放火されて入院患者のアンドリュー・フォークが行方不明になるという事件が起きていた。その頃、イゼルローンへ先発していたビッテンフェルトは平穏な行軍の中で戦意を持て余しており、ファーレンハイトは彼を制御するために、ヤンに対して降伏勧告をしてみるように勧めていた。
アルフレット・フォン・ランズベルク
声・・・塩屋翼(スラムダンクの宮城リョータ、ガンダムF91のビルギット・ピリヨなど)
- リップシュタット戦役の際、門閥貴族陣営に参加した伯爵。作中ではランズベルク伯アルフレットと記述されることが多い。
- 特に反ラインハルトということではなく、単純に主義を是と信じていただけであった。門閥貴族の中にあって、ラインハルトを金髪の孺子呼ばわりしない稀有な人物。フレーゲル男爵とは友人である。リップシュタット戦役後はフェザーンに亡命した。ルビンスキーの策略に乗せられ、幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐の実行犯となる。その後、幼帝と共に同盟に亡命し、銀河帝国正統政府に参加する。正統政府の閣僚は貴族という以外に才能のない人物の集まりであったが、ランズベルクは要職にはついていない。
- 銀河帝国正統政府崩壊の際、幼帝と共に姿を消す。新帝国歴2年にハイネセンにて幼帝のミイラ化した亡骸、幼帝が死ぬまでの詳細な記録を綴った日記と共に捕えられたが、精神に異常を来していたため、精神病院に収容される。しかし、その後逮捕されたシューマッハの証言から、その亡骸は幼帝ではないこと、日記はでっちあげであることが判明。エルウィン・ヨーゼフ2世のその後は永遠の謎となった。
- 選民思想に毒されている他の貴族達とは違い、温厚で善良な気質を有する稀有な人物であり、幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐の同志であるとはいえ、平民出身であるシューマッハに無邪気な笑顔で握手を求めるなど平民を見下している様な描写も存在しない。しかし、リップシュタット戦役が始まる貴族連合軍の作戦会議ではシュターデンの作戦の欠陥を理解できず、彼の「誰が作戦の実行役になるのか」という発言が貴族連合軍の偽りの結束に更なる亀裂を与えてしまうなど、能力面で恵まれているとは言い難い側面も存在する。
- リップシュタット戦役以前は貴族達のサロンで詩を発表するなど創作活動に励んでいて、かなりの評判を博していた。フェザーン潜伏時、貴族連合軍の視点での記録を出版社を持ち込むが、編集者に出版物として使えないと手厳しい指摘を受け、かなりプライドを傷つけられている。後に新帝国に捕まるまで記していた架空の日記は、幼帝の偽の亡骸を本物だと信じ込ませるほどの出来で、ランズベルクの生涯最高の創作物であったと評される。